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ザスパ勝ちました

すいません。馬の話です。




先だっての日曜日、JRA・中山競馬第3競走、未勝利戦。
スプリングザスパ号が見事1着ゴールイン、栄光の初勝利を挙げました。

・・・って言われても、「スプリングザスパ」ってどんな馬?
で、調べました。

2003年4月4日生まれの牡・鹿毛(ミルクチョコレートの色ですな)。
父ちゃんはエイシンワシントン、アメリカ生まれのスプリンター。快速馬だったなー。
母ちゃんはスプリングジニア。母方のおじいちゃんがバンブーアトラス、ダービー馬。
馬体重の推移をみるとほとんど430kg前後。男の子にしてはかなり小柄だ。

これだけをぱっと見で判断すると、
父ちゃんからは短距離をブイブイいわせるスピードを、
母ちゃんからはバテ知らずのスタミナと競って負けない勝負根性をもらってる感じ。

よさそう。走りそう。

そんなザスパ君のデビューは去年の6月25日、雨の函館競馬場、新馬戦。
ダートの1000mなら父譲りの快速で・・・と行きたかったが9頭立ての8着。ブービー。
先頭から3秒8遅れ、3角⇒4角の通過順位も「8⇒8」と見せ場なし。
でもまあ単勝人気85倍の人気薄でもあった(9頭中最低人気)。
レースに慣れて来ればいずれチャンスは来るだろう。そんなもんさ、次頑張ろう。

その「次」は1ヵ月後の7月24日、函館の未勝利戦は芝の1200m。
そうそう父ちゃんは芝でこそ強かった。「芝の1200m」はいちばん得意にしてたぞ。
さあ息子よ、胸を張って前に進め。勝利信じ草津戦え。
しかし敗戦。今回も最低人気のしんがり負け。辛い。
ただ収穫がないこともなくて、1番人気の馬と0.1秒差の勝負になったということ。
ま、8頭立ての7着争いでふつう「勝負」なんてしませんけどね・・・。

以後、ザスパ君は父ちゃんが得意とした「芝の1200m」を選ばれて走り続けた。
そして5連敗。
「じゃあ少し条件を変えてみよう」と今年3月には中山の芝1600m未勝利戦に出てみた。
やっぱり負けた。
ただ収穫がないこともなくて、ここで後の桜花賞馬キストゥヘヴン号とわずか1秒8差。
ま、ザスパ君は終始11番手で追走して、そのまま11着でゴールしたわけだけど。

その後、芝1200mを2戦、ダート1200mを2戦して4連敗。
続く新潟で芝の1600m、ダート1800mと「母ちゃんからもらったスタミナを・・・」的な
レース選択を施されてみれば0秒8差、0秒1差とかなりいい勝負ができてきた。
そして9月17日。栄光の日を迎えたわけである。

中山競馬第3競走、ダート1800m。曇の良馬場。
最終コーナーを回って先頭を独走するケージーウィザードにザスパ君が襲いかかる。
428kgの小さい体をいっぱいに踊らせてついに先頭に立つ。
そして一気にリードを広げた2馬身半、圧勝のゴール。
今日もあまり人気はなくて4番人気で10.7倍。伏兵台頭、下克上だ。

未勝利グループを脱したので、スプリングザスパ君はひとつクラスが上がった。
一度は勝ったことのある馬たちと勝負しなければならない。甘くはないだろう。
ただザスパ君の戦歴を見ていくと、惜しい競馬も少なかったけど、
ボロボロの、どうしようもない敗戦というのもあまりない。
デビュー戦こそ3秒8も離されたけど、あとは1秒少々程度の遅れに留めていた。
15回の経験を重ねた末にたどり着いた先頭ゴール。
ザスパ君は経験を糧に出来るタイプなのかもしれない。
これからのスプリングザスパ号を温かく見守っていきたいと思う。

しかし馬券は買いづらいタイプかもしれないなあ。

by urutimai1970 | 2006-09-19 09:51 | 競馬